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一言居士です。これだけは聞いて欲しいと思っていることを書かせていただいております。
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9月下旬に全国紙2紙が報じた、「一橋大学に日本初の観光MBA(経営学修士)開設」という記事が“迷走”している。来年度に開設すると名指しされた一橋大(東京都国立市)には問い合わせが相次ぎ、あわててホームページで全面否定するなど対応に大わらわだが、2紙は一歩も譲らない。今月1日の「観光庁」発足と歩調を合わせた、業界初の試みとみられていただけに、関係者の落胆も大きい。

 発端となった記事は、9月21日付「大学院に『観光MBA』、経産省と一橋大が連携し開設」(読売新聞)、同28日付「一橋大、『観光MBA』09年4月から新課程」(日経新聞)。いずれも、経済産業省と連携した一橋大が、同大学院商学研究科内に日本初、観光に特化したMBAコースを開設したと報じた。

 記事の反響は大きく、業界関係者や観光業を志す学生らの問い合わせが相次いだため、大学側は「本学としてそのようなコースを設置する予定はありません」と、公式ホームページで否定した。

 同大商学部長・商学研究科長の山内弘隆氏の見解はこうだ。


 「私どもは来年度、JR東日本やJTBなどの協力で『サービスマネジメント』『ホスピタリティマネジメント』の授業を計画しておりますが、従来のMBAコース、つまり通常の経営学修士課程の一部にすぎません。無論、新たな『観光MBA』といった計画は一切ありません」

 続けて山内氏は「経産省も人材育成に注力し予算化していますが、いずれを修了しても通常のMBA以外は得られない。関連業界に従事している方を対象とした人材育成のためのコンソーシアム(=共同事業体)」と説明する。

 幻となった『観光MBA』に業界関係者の落胆は大きい。観光ジャーナリストの千葉千枝子氏は「近年のブームを受け(大学の)観光学部などの設置が増えましたが、この取り組みが事実なら、観光業界の相対的地位向上につながると期待していただけに、非常に残念です」と話す。



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